Cell
Oku Project|2020|installation|transparent sheet, plastic sphere
COVID-19の世界的な感染拡大を受けて私たちの生活は大きく変化し、本作の発表の場となったSICF21も延期開催された。空間を共にすることは感染のリスクとされ、私たちにかつて予期しない緊張をもたらした。
本作では、展示ブースが透明なシートで覆われて外気と断絶されている。シート越しに、ブースの中央に浮かぶ小さな球に対面した私たちが連想するのは、ウイルスという極小の恐怖かもしれない。
また、この球は細胞核のイメージにもなっている。さまざまなの作家の展示ブースが並ぶ会場を細胞の連なりに見立てることで、社会的/生命的である私たちの存在を、マクロ/ミクロな視点で類比させている。本作は社会の中で生命として生きる、しなやかで脆弱な私たちの緊張感を象徴する。


発表
2020  『SICF21』/スパイラル/東京

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