逗留する気配
Oku Project|2022|installation|260×300×300, 260×300×300, 460×380×380, 500×400×400(mm) 
自然災害によって破損してしまった焼き物を奄美の植物と組み合わせ、アートの力によって再生するプロジェクトの成果作品。 奄美固有の植物と新しい視点の器を開発・販売する「RPAP(Regional Plants × Art × Pot)」 の試みとして制作を行なった。
珠洲焼陶片の内側に植物の影が現像されており、その手前に植物と蝋燭が置かれている。植物が炎によって照らされることで落ちる影と、現像された影が重なり合い、焼き物にまつわる記憶を想起させる。

concept
珠洲焼は割れてしまったことで形を変え、伝統的な焼き物が蓄えていた神秘的な魅力やそこに潜む気配は虚空に散ってしまったように思えた。本作では珠洲焼に潜んでいた「気配」の居場所を取り戻すことを試みる。原生林が残る奄美、鬱蒼と謎めいた熱帯の植物は、珠洲焼が孕む小さな空間に奥行きを取り戻し、何かが潜む余地を作り出すことができるだろう。奄美の植物の力を借りて、鎮魂と再生の儀式のように、珠洲焼の神秘的な「気配」を再び顕現させる。

発表
2022  『逗留する気配 −奄美の植物 × 珠洲焼再生−』/ユニット展/伝泊 The Beachfront MIJORA 2waters/鹿児島

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